田畑輝樹インタビュー W杯を振り返って

海外のチームと比べると日本はどうですか?

先に言うと日本も決して戦術がないということではありません。チーム力としては日本人はまとまるし、頑張ろうという気持ちは負けていませんが、海外のチームは戦い方が明確です。戦術的に組織的にチームとしての基盤があて、何をするのか、こうなったらこうするというのが決まっていて、その中で個が出ている。得意な事が活かされてる。そういう意味でいうと海外のチームの方がチーム力は上ですね。

何が言いたいかというと、今の日本はこれをやってだめだったら違うことをやろう、みたいな部分があり、戦い方のベースがなかった。海外のチームはミスしようが負けていようがチームのコンセプトを貫く、やり通すという部分が日本と違ったなと思いました。

世界一のブラジルでさえベスト8のロシア戦ではリズムを崩してしまっていた。いつもと違う戦い方になっていたブラジルに対してロシアはひたすら自分たちの戦いをしていました。

代表者で12年やってきてビーチサッカーは変わりましたか?

ルールも変わったし戦術も変わったけれど…日本に関してはあまり変わっていない印象です。頑張って走ってというスタイルはあまり変わっていないかな。技術とかの面は上がっていますが。

僕はフィクソ、アラ、あとピヴォもやったりと全てのポジションをやってきました。代表ではフィクソが多かったですけど。でもどこでもやれないとダメかなというのはありますね。多分そういうどこでもできる選手が増えたらいいんでしょうね。
今、特に良いフィクソはいないです。国内でいうと僕の理想とするフィクソはオズ(茂怜羅オズ)だけです。他にいいなと思う選手がいるかというとぶっちゃけいないです。守れてゲームを作れて点を取れるという、それは求めすぎかもしれないけれど。

フィクソは重要です。オズみたいのは出来過ぎですけど、デカいし、パワーあるし、スピードあるし、パスもシュートも打てて、攻守でも1対1で負けない。

ピヴォやアラは結構良い選手がいますけど、フィクソは今のところいないです。あとゴレイロもいないですね。フィクソとゴレイロはもっと育てないといけないです。

大会MVPに輝いた茂怜羅オズ

今大会でもゴレイロの活躍は目立っていましたね。ビーチサッカーでは特に攻守で重要になるポジションのゴレイロは今後どうすればいいと思いますか?

一番手取り早いのはフィールドでゲームを作れる選手がセービングを練習してゴレイロをやった方が早いかなと。今の時代は戦術眼がないといけません。セービングも大事ですけど、それだけやっていればいいというのは違う気がします。パスも出せて、ゲームを作って、ボール回せて、シュートも打てるという事が求められるので。

準決勝で戦ったポルトガルのアンドラーデが大会通して活躍していましたが、彼はどうでしたか?

嫌なゴレイロですね。ゴレイロとしても嫌だし、攻撃時のフィールドの役割としても嫌ですね。タイミングのずらし方やボールの捌き方が上手いです。出すと思ったら出さなかったりとか、自分の間合いの使い方が上手いですね。ああいうプレーは攻撃センスがないとできない、難しいです。

日本のゴレイロも足元は上手いですが全然足りていないと思います。

続きを読む
2 / 3
  1. この記事へのコメントはありません。