ビーチサッカーW杯2021 日本は準優勝で銀メダル獲得
FIFAビーチサッカーワールドカップロシア2021は19日決勝を迎え、ホームロシアと初の決勝進出を果たした日本の戦いとなった。
日本はグループリーグを2勝1敗と2位で通過。この1敗はロシアに7-1と大敗している。
決勝トーナメントでは今日後タヒチを延長線の末倒し、準決勝セネガル戦は先制した形から試合をコントロールして勝利。決勝に駒を進めた。
第1ピリオド日本はロシアに先制を許すものの、キックオフから赤熊卓弥(ラソアペーゴ北九州)がオーバーヘッドを突き刺し同点に。
その後はロシアに食らいつくもシュートは相手GKの好セーブに阻まれる。一方ファウルからのFKを決められる流れで結果は5-2。惜しくも初の金メダルには届かなかった。
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尚、決勝で2得点を決めた赤熊がブロンズスコアラーを獲得した。
FP #10 茂怜羅オズ 選手兼監督(東京ヴェルディBS)
試合が始まる前、どんな結果になっても笑顔で終わらせようとチームで話をしていたので、結果は銀メダルでしたがみんなが信じ合って戦えたことが嬉しかったです。今回初めての決勝戦に進み、次は金メダルを目指したいという気持ちもさらに強くなりました。
日本代表を背負うことにはいつもプレッシャーがあり、今回は監督兼選手ということで今までの2倍、3倍のプレッシャーがありました。選手としての自分をこれまでの大会と合わせて振り返ると、今回満足はしていない部分はあります。ただ、前大会では個人で賞をもらってもチームとしてメダルを獲ることができませんでした。チームが勝つことが一番大事なので、今大会はチームのみんなが活躍してメダルを獲れたことを本当に嬉しく思います。
去年監督になり目指してきたことをみんなが理解してくれて、チームの成長も見えました。日本は戦う気持ちと勝つ自信を強く持てば、もっと強くなると考えていました。その2つを持てたこと、そして各々の体力もあり最後まで戦えたことが今回の結果の原動力になっていると思います。
私がこのチームに参加していること、この”家族”の中にいることに感謝し、すごい”家族”を作ったと毎回思っています。今までやってきたことに加えて、日本代表が強いチームであり続けるためにこれからも努力を続けていきます。
日本サッカー協会
GK #13 城田優 選手(レーヴェ横浜)
グループステージ3戦はベンチ外でしたが、常にいつ出ても良いように、GK同士各々の状態を確認しつつ日々を過ごしていました。決勝では、セーブ力を武器にしている自分の出番がそろそろあるかもと準備していました。ワールドカップ決勝という舞台で呼ばれたときにはもう緊張や不安は全くなく、残りの時間で日本の勝利のためにやってやろうという気持ちで、逆転できるようなプレーを心がけました。(シュートの際には)良いコースに行ったので入ってくれとは思ったものの、世界のキーパーは簡単にはゴールを割らせてはくれませんでした。タヒチ戦でも決勝でも、PKの場面でようやくチームの一員としてピッチに立てた所でしたが、シュートは止められず失点につながってしまったので、止めたかったなという悔しさはあります。僕は試合が好きなのであの舞台に立てたことは幸せでしたし、決勝はこれまでとは全く別の舞台だと感じました。ただ、ピッチに立てばワールドカップでも関東リーグでも自分はゴールを守るだけということを常に考えて、これからもプレーしていきたいと思います。
日本サッカー協会
FP #6 赤熊卓弥 選手(ラソアペーゴ北九州)
今大会で4回目のワールドカップでした。前回までは先輩の背中を追いかける形が多かったですが、今大会は自分が引っ張る思いも強く、試合中にも自分がどうにかするという強い気持ちがありました。メダルを獲れたことはすごく嬉しいです。決勝戦という舞台で、入場したときにお客さんがたくさん入っていて早く試合がしたい気持ちでいっぱいでした。アウェイな雰囲気だろうと考えてはいたのですが、実際にピッチに立ってみると少人数でも声を張り上げて応援してくれる日本の方たちがいてくれて、自然とそこに目がいったことが印象的でした。
個人としては率直に、得点王になりたかったので(ブロンズスコアラーには)悔しさもあります。チームとしては銀メダルで悔しかったものの、あの表彰のステージに立てたのはすごく幸せだと感じました。優勝と得点王という目標は果たせませんでしたが、たくさんの方からメッセージや言葉を貰い、この2年間がむしゃらにやってきてよかったなと思いました。今後は全国大会もあるのでしっかり切り替えて練習もして、次は所属チームの力になれるように頑張りたいと思います。
日本サッカー協会
FP #7 大場崇晃 選手(レーヴェ横浜)
メダルを獲れたことは新しい歴史を作ることができ、純粋に今は嬉しい気持ちでいっぱいですが、試合後はチームを勝たせられなかった悔しさと、応援してくれたたくさんの方々に金メダルという形で恩返ししたかったなという気持ちで涙が溢れました。
ロシアは誰が出てもチーム力が落ちない、総合力の高いチームでした。日本もしっかり戦ったと思いますが、自分も含めて正直まだ足りていないのかなと思いました。競技力という所にフォーカスした積み重ねを、国内レベルでしっかりあげていかないとと強く思いました。
日本の強みは、タッチの繊細さ、動きの質など素晴らしい技術があることだと思います。また、試合の中で相手を見極めて流れの中で変化していける戦術の抱負さもあり、それに対応できる選手が集まっています。しかし銀という結果を見ると、質が足りなかったと思うので、理解度を伸ばしていければもっと強くなれるのではと感じています。
個人的には代表に選ばれ続けて次こそはワールドカップ優勝ということがひとつの目標になりました。そしてもっとたくさんの人にビーチサッカーという競技を知って貰うためにも寄与できたらと思います。まずは普及・発展、競技力の向上を目指し、ビーチサッカーの魅力を伝えて行けるよう、一歩一歩しっかりと応援される選手、チームとなるために各チームが国内でも盛り上げていければと思います。
日本サッカー協会
FP #11 奥山正憲 選手(レーヴェ横浜)
対ロシアは1試合目から修正をして日本も懸命に戦ったものの、それでも勝敗を分けたのは、アウェイの雰囲気もありますし、経験の差が出たのかなと思います。今大会は1戦目ビハインドから始まって難しい大会でしたが、オズ監督、田畑コーチがテクニカルな部分を支え、ベンチも声がけをしてくれて難しいチーム状態も立て直してくれました。スタッフもコロナ禍の中でできる限り最善の準備をしてくれて、僕たちは安心して戦うことができました。個人的にはもっと点をとってチームに貢献したかった思いもあり悔しい気持ちもありますが、今まで越えられなかったステップを越えられたことはとても嬉しく思います。
決勝のピッチは観客も満杯で、気候も涼しくて、空も綺麗で、想像を超えた最高の舞台が用意されていると感じました。その中でプレーできたことは僕自身誇りに思っています。ビーチサッカーを初めて6年以上、サッカーは小学校の時からやっていて、FIFA国際大会の決勝のピッチに立つというのは本当に心が震えましたし、一方でピッチに立てなかった選手の思いを考えるとすごく感情的にもなりました。
今までビーチ界を引っ張ってくれたラモスさんをはじめ、OBの方々には感謝の気持ちでいっぱいです。そしてコロナ禍の中で支えてくれた家族や関係者に対しても、このピッチで戦えたことに感謝しかありません。
日本サッカー協会
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